TQQQ乗り換え戦略で学ぶ | 損出しと買戻しの考え方
簡単に自己紹介
カモメうみねこ
デザイナー 投資家 元子役モデル IQ160
ファンド 個別株 FX CFD ノックアウトオプション 代用FX など幅広く投資
資産運用の日誌を週3日くらい発信
企業タイアップ限定特典:松井証券 ウィブル証券 FXTF
2023年4月、インヴァスト証券のトライオートETF、TQQQの金利が高過ぎることが話題になりました。当時の状況を整理します。
- トライオートETFの金利急上昇
- 長期保有中のTQQQ建玉の金利負担が余りにも重い
- 決済まで保有していても金利負けするかもしれない
- 相場状況を鑑みるにその決済がいつになるかも不透明
- 早めの損出しとTQQQの乗り換えを検討する方が良いかもしれない
このような懸念がありました。普通に考えればトライオートETFのTQQQを損出しして、金利の安いGMOクリック証券で買い戻すことになりますが、選択肢はそれだけではありません。
このカモメさんは何言ってんの?
て思いますよね。なので最初に私のTQQQ買い戻し代替案のポートフォリオをお見せします。
カモメうみねこトライオートETF TQQQの代替案ポートフォリオ
- TQQQ(プロシェアーズ・ウルトラプロ QQQ)
- SPXL(Direction S&P500ブル3倍)
- TMF(Direction 20年超米国債ブル3倍)
- DRN(Direction リートブル3倍)
TQQQだけGMOクリック証券のCFDで買い戻し、他はアセット分散して現物で買い戻します。
なぜこのようなポートフォリオで買い戻すのか。順に解説します。
2024年4月時点 TQQQを運用できる口座
CFD
- インヴァスト証券:トライオートETF
自動売買あり - GMOクリック証券
自動売買なし - IG証券
自動売買なし
現物
- SBI証券
- 楽天証券
- マネックス証券
- PayPay証券
- moomoo証券
- ウィブル証券
まずTQQQを売買できる口座一覧です。他にもあるかもしれませんが、認知度の高い口座を挙げています。
CFDで買い戻すならGMOクリック証券
TQQQを保有するCFDのコスト最安はGMOクリック証券です。
但し、自動売買機能はありません。また、売買するには指値有効期限が2週間なのが手間になります。
買い戻し先なのでリピートする必要は無いですし、指値期限も問題にならないので、CFDで買い戻す場合はGMOクリック証券でほぼ決まりです。IG証券は買えないものはないくらい何でも買えて便利ですが、コストではGMOクリック証券に劣ります。
現物で買い戻すなら多くの証券会社が候補になる
現物も検討するの?
そうだよ
今だからこそ。だね
なぜ現物が選択肢になるのか。続けます。
TQQQはCFDか?現物か? 2023年4月時点の価格で考える
TQQQ価格:約26USD
この価格帯。超重要だと思います。
これなら現物で保有するのも有力な選択肢になります。
理由は以下の通り。
- 相場状況は不透明でインフレと高金利は継続中
- 価格が安すぎてレバレッジをあまり掛けれない
- 長期化を覚悟すると今の高い金利を払ってまで低いレバレッジを掛ける価値が乏しい
- 現在の為替レートから円安に振れる場合の現金余力を用意するとレバレッジが実質無効化される
1は私の読者さんなら説明不要ですよね。では質問します。
この状況でTQQQをCFDで持つとしたらロスカットレートはいくらにしますか?
おそらく…10USDくらいが普通の感覚だと想像します。
レバレッジ1.5倍くらい…かな?
そしてさらに、ドル円為替レートも130円で円高と言われてしまうご時世。USDJPY=150円以上の円安を警戒して多めの現金余力を用意すると実質レバレッジはさらに下がります。
数字を今のドル円レートに例えると…
1口1万円の銘柄。150口をCFDでレバかけて120万円で買う。でも為替変動が心配だから150万円用意しておく…
あれ?それなら始めから現物で150口を150万円で買えば良いじゃん!
てことですね。
以下の表にまとめます。
TQQQ価格 26USDの場合の比較表
CFD | 現物 | |
---|---|---|
レバレッジ | 1.5倍程度が限界 | 1.0倍 |
金利負担 | あり | なし |
ロスカットレート | 10ドル程度 | なし |
ロスカットリスク | あり | なし |
メンタル負担 | 強め | そうでもない |
為替変動による必要資金の増加 | あり | なし |
保有していると | 配当より金利が高い | 配当が貰える |
レバレッジが何倍でも金利は同じ。低レバレッジな程、金利を払う価値が乏しくなります。長期保有では金利が引かれて現物と大差がないかもしれない。つまり期待値が優劣つけ難く、現物保有の価値が高まっている状態にある。ということです。(2023年4月)
どちらを選びますか?
いや…それでもGMOのCFDが良いって
保有額や相場観、投資目的の違い、CFDと現物の税区分の違いによる損益通算の可否などCFDを選ぶ方も当然いると思います。最初は低いレバレッジでも、価格上昇に伴い証拠金を調整して資金効率を上げることも出来ます。
私の代替案ポートフォリオのように8割を現物で持ち、2割をCFDのハイレバで持つ。と両方持っても良い。もちろん5割5割でも良い。0割10割でも良い。現物も検討したことがあるけど止めた。が価値になります。
米国株取引おける各証券会社スペック比較
SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | DMM | moomoo証券 | ウィブル証券 | |
---|---|---|---|---|---|---|
取引手数料 | 0.495% | 0.495% | 0.495% | 0.495% | ベーシックコース 0.08% アドバンスコース 200株まで一律1.99USD | 0.20% |
最低手数料 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.20% |
最高手数料 | 22米ドル | 22米ドル | 22米ドル | 22米ドル | ベーシックコース 22米ドル アドバンスコース 0.0099米ドル | 22米ドル |
為替手数料 (1USDあたり) | 0 | 0 | 購入時:0 売却時:25銭 | 25銭 | スプレッド | 15銭 |
クイック入金手数料 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
出金手数料 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 110~550円 |
売買通貨 | 米ドル、日本円 | 米ドル又は日本円 | 米ドル、日本円 | 米ドル | 米ドル | 米ドル |
配当受取通貨 | 米ドル | 米ド又は日本円 | 米ドル | 米ドル | 米ドル | 米ドル |
総合課税 | 売却、配当など全て必要 | 円貨を選べば不要 | 売却、配当など全て必要 | 売却、配当など全て必要 | 売却、配当など全て必要 | MMF両替の為替差益のみ必要 |
銘柄数 | 約5,100 | 約5,000 | 約5,000 | 約2,500 | 約7,000 | 約7,000 |
NISA | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
時間外取引 | 〇 | × | × | × | 〇 | 〇 |
単元未満株 | × | × | × | × | × | 〇 |
特筆 | MMFから米国株購入可能 但し、売却益や配当はMMFに入らない | 米国株を代用して信用取引が可能 | 親会社が中国企業であり、不安を感じる人も一定数いる | 単元未満株の売買(1株以下、最低5米ドルから) MMF利用で確定申告不要 |
表は分かりやすいけど…決め手が分からん!
良い質問
長くなるので下の記事を参考に選んでみてね
米国株取引に関してさらに詳しくはこちら
カモメうみねこが現物を選択肢に含める理由
- TQQQをTQQQで買い戻すことに拘らない
- 購入金額が大きいので、口数の売買に不都合がない
- コスト安い
論点になるのは最初の項目だけでしょう。
TQQQの乗り換えなのにTQQQを買えないなら話にならない。と普通は考えますよね。
しかし私はそうは思っていない
このTQQQの件に限らず、私の基本的な考え方ですが、損出しの買い戻しを同じ銘柄でする必要はないと考えています。
損出ししたら同じ額の拘束資金で最も有利な銘柄に乗り換える
これが私の損出し買い戻しのルールです。同じ銘柄が有利なら同じ銘柄。これからの相場は他の銘柄が有利だと思えばあっさりと乗り換えます。損出し分を取り返せれば何でも良いのです。
現物を選ぶ大きなメリットが他にもあり、TQQQと同様の3倍ブルETFが他のアセットにもたくさんあり、選択肢が一気に広がります。そして私はTQQQに拘らず有利なアセットに乗り換えるスタイル。CFDと現物の差は今ならさほど大きくない。
ということは…
カモメうみねこトライオートETF TQQQの代替案ポートフォリオを解説
あくまで私個人の意見ですが、2023年4月時点、3倍レバレッジ指数系でTQQQが最も有利だとは思っていません。
特定の銘柄を推奨する意図はないので…このポートフォリオを見て汲み取ってください。再掲します。
- TQQQ(プロシェアーズ・ウルトラプロ QQQ)
- SPXL(Direction S&P500ブル3倍)
- TMF(Direction 20年超米国債ブル3倍)
- DRN(Direction リートブル3倍)
株式4割。債券4割。リート2割。
現物8割。CFD2割。
なんとなく分かるような…
ヒントちょーだい!
各アセットの2023年4月時点の価格(引用元:Bloomberg)
SPXL
TQQQ
TMF
DRN
まとめます
代替案ポートフォリオの意図
- 株式、債券、リート。全てが安値圏
- 同じタイミングで全アセットが上昇するとは思えない。どれかが先行して割高になり、どれかが割安になる
- 選考して上昇したアセットから売却し、売却益で安値圏に残るアセットを買い増しする(リバランス)
- 株式をSPXLとTQQQに分けて早期償還リスク対策
- 現物保有で金利コスト大幅削減。TQQQの扱いは無いがGMOのCFDで購入する
- CFDの金利負担は現物の配当でカバーする
- 現物8割なのでCFDのレバレッジを攻められる(実質120%分を保有)
- 現物8割なので為替変動による証拠金増加の影響が少ない
- CFDの価格が上昇したらロスカットレートを引き上げ資金節約
- ポートフォリオのアセット比率は柔軟に変更
私が現物も柔軟に選ぶのはFXなど他の資産運用があるので損益通算と損失繰越が可能だからという理由もあります。
CFDと現物では税制区分が異なるので、持ち直すならCFDしかない。という方もいらっしゃると思います。ご自身の状況と相場環境をよく考えてご検討ください。
GMOで扱うレバレッジ指数ならTQQQの他にUDOW(ダウ3倍)があります。2023年4月時点では約56ドルなので、レバレッジ判断が変わります。おなじ税制区分なら銘柄変更しても問題ないので、TQQQを損出ししてUDOWで持ち直す。も選択肢になるかもしれません。
但し、NASDAQとDOWはそこそこ値動きが異なることと、2023年4月時点では両者の下落余地に差がありそう。ということはお伝えしておきます。
CFDに関してさらに詳しくはこちら
もう1つの全く異なる思想の選択肢(おまけ)
全く思想が異なりますが、ある意味「王道」とも言える選択肢です。
レバレッジNASDAQの投資信託(楽天レバナスなど)や国内ETF(2869)の現物で買い戻し、auカブコム証券かDMMで代用FXの資金にする (*但しレバレッジ2倍になる)
どうせ現物買うなら代用FXに利用しちゃおう!ということですね。
代用FXに関してさらに詳しくはこちら
3倍ブル指数で作るバランスファンド
これはCFDと現物の差が小さい好機を利用した、オリジナル3倍ブルバランスファンドの運用です。
これにより金利負担を大幅に削減し、それどころか配当を貰う。
その配当でCFD金利を埋め合わせ、レバレッジの上昇益を欲張りに狙う。
レバレッジETFなので横横相場での弱さは気になりますが、トライオートETFのTQQQからの乗り換えなので3倍ブル指数の構成になります。インパクトが強めに見えるも…もしレバレッジなしの通常のETFでこのバランスファンドを組んでいるとしたらどうでしょうか?
株式4割。債券4割。リート2割。株式には少しCFDをミックス。
結構堅実じゃない?
似た構成比率の投信があったような…?
最後に。皆さん
現状保有口数で年間の金利負担額がいくらになるか計算しましたか?
それはどうしても耐えられない額ですか?
損出しを行うのは今年が最適ですか?
損益通算可能ですか?
損出しは買戻しを行うにしても精神負担の大きい判断になります。
当記事では私が予定している乗り換え戦略を紹介していますが、真似する必要はありません。
パニック相場中ではありません。勢いで決めないように。
「これだけ考え抜いて決めたことだから失敗だったとしても後悔しない」
と思えるような判断を。その助けに当記事がなれば幸いです。
ファンドに関してはこちらの記事で随時更新しています。ぜひご参考ください。
ファンドに関してさらに詳しくはこちら
限定タイアップレポート収録内容
- 米国ETF400銘柄以上をリスト化
- 対象国、アセット、セクターなど色々な項目で絞り込み可能
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- ウィブル証券公式サイトでウォッチリスト追加すればスマホアプリと連携
- カモメうみねこの気になる米国ETFとその選定基準
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